イギリスでも交際相手や結婚相手との「出会いの場」をどこに求めるかは人によって違います。同僚や友達から知り合いを紹介してもらうといった昔ながらの方法も健在ですし、バーやクラブに行ったり、イベントやチャリティー活動に参加するなどして出会いの可能性を広げます。出会い系サイトや婚活サイトを使ったネット婚活もポピュラーです。
通常の生活を続けていてもなかなか出会いがない、けれどオンラインで人と出会うことには抵抗があるという人は、出会いにつながりそうなイベントに参加するのが王道です。自分が興味のあるイベントに参加することで、同じような関心や趣味を持っている人との出会いが多くなり、結果的に交際や結婚につながる可能性が高いといわれています。
イベントといってもジョギンググループやマラソン、テニスといったアウトドアのものから、詩の朗読会、アートギャラリーの集まり、写真やカメラの講座といったインドアのものまで様々。最近では食べ歩きをするグルメ会やワイン同好会なども人気です。チャリティー活動が盛んな国だけあって、チャリティーやボランティアに参加して、そこで将来の伴侶に出会う人も少なくありません。
これらは婚活という目的だけで見ると遠回りをしているようにも見えますが、自分のしたいことを楽しみながら、マインドが似かよった人と出会う可能性を上げるという考え方が好きな人には広く受け入れられています。
一方で、マリッジ・エージェンシー(結婚相談所)に登録したり、出会い系や婚活サイトを使うネット婚活もポピュラーです。マッチング率が高いと評判のマリッジ・エージェンシーサービスは、有料であっても真剣にパートナーとの出会いを探している人の間では人気が高いです。
結婚相談所であれ婚活サイトであれ、有望なパートナーに出会うと評判のサービスほど登録時に詳細な質問に答えていく傾向がみられます。年齢や住んでいる地域、学歴、年収といった「条件」設定から、パートナーに求めていることといった結婚観に関係した項目にも答えます。「自分のことをフェミニストだと思いますか?」「政治のことを議論することが好きですか?」「あなたにとって宗教はどれくらい大事ですか」といった複数の質問に答えていくことで自己のタイプが分析され、同様の質問に、理想のパートナーにはどう答えてほしいかに答えていくことで、求めている条件を明確にしていけるようになっています。
設定した条件から候補者を選んでいくことももちろんできますが、アルゴリズムによってピックアップされた候補者たちのリストを送ってくれるサービスが人気だそうです。
現状を分析すると、ネット婚活やイベント参加などの出会いにつながるサービスが溢れている今でも、イギリスで結婚にいたるカップルの4人に一組は友達や知り合いを通して知り合っているのだとか。というわけで、結婚相談所や婚活サイト・アプリを自分の好みと予算に合わせて上手に使って出会いの幅を広げていきながら、趣味を広げるようなイベントにまんべんなく参加しつつ、友達や知人に紹介してもらい続けるというのが一番成功率を上げるやり方なのかもしれません。
ボッティング大田 朋子 Tomoko Botting-Ota
ライター&プロジェクトプロデューサー
アメリカ→ドイツ→インド→メキシコ→アルゼンチン→(数か月ばかりの英国滞在)を経て、2011年秋スペインへ移住。
現在イギリス・カンタベリー在住。
メキシコでオーガニック商品の輸出会社立ち上げ+運営。
アルゼンチンのブエノスアイレスでマンガの国際著作権エージェント立ち上げスペイン語出版。
⇒プロフィールはこちら https://tomokoota.wordpress.com/about/
ブログ https://tomokoota.wordpress.com/