北米でマルチリンガルの子育て、仕事、海外生活と日々奮闘中の筆者が感じた日本と海外の違いや気づきを綴るコラム。

第6回目は、「小さな子どもを連れて長時間移動をする際のTips」についてです。

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日本はもうすぐ夏休み。こちらカナダは一足お先に夏休みへ突入した。カナダの夏休みは2ヶ月半ととても長い。この期間に国内外へ旅行に行ったり、実家へ帰省したりするのはカナダ人も同じである。

 

私は子どもが生後5ヶ月の時から、子連れで長距離移動をしてきた。これまでの旅行回数は、飛行機が12回、新幹線は10回以上、4時間以上の車移動は8回以上と子どもの年齢がまだ3歳ということを考えると、結構な数だなぁと我ながら驚いたりもする。。。

 

今回は、小さな子どもを連れて長距離移動をする際の Tips をシェアできればと思う。子どもの性格はさまざまなので必ず役に立つかどうかは約束できないが、赤ちゃんの頃から自己主張がはっきりとしていて、頑固な性格のわが子にはてきめんだった。

子連れ旅行に必須の準備や心構えはこんな感じである。

 

Tips 1:子どもが好きそうな新しいおもちゃを用意する子どもが気に入るかどうかはある意味賭けなので、そんなに高価ではなく、かさばらないものを。

 

Tips 2:前に好きだったおもちゃを10日前に隠す前に子どもが好きでよく遊んでいて、最近使っていないおもちゃがあれば、それを10日前には隠しておき当日サプライズで登場させる。

 

Tips 3:遅くても2週間前から旅行についての話を始める乗り物の画像や動画を見せ、その中でどう過ごすのかなどを毎日話す。いつ、どこへ、どうやって行くのかを楽しそうに語るのがポイント。旅行日が近づいたら同じ内容を質問方式に替えると、子どもがどの位理解しているかも知れる。当日は「お話ししたよねぇ。これから◯◯に乗るよー。どこに行くんだっけ?」と子どもにも旅を主体的に参加させるとGood。

 

Tips 4:親子の着替えを持っていく例えば飛行機であれば、気圧の関係で便が促されるようで漏らしやすくなる。実際わが子も

3回ほど、着陸までの間に漏らしてしまいかなり焦った経験がある。万が一のために、最悪そのまま捨てても良い着替えを親子一着づつ持っていくと安心。

 

Tips 5:出発ギリギリに乗車する飛行機では優先搭乗などのサービスもあるが、乗車は直前がベターだと私は思う。子どもが

慣れない環境におとなしくなり、キョロキョロ周りを観察しているうちに出発できるのが理想である。

 

道中は「おもちゃで遊ぶ」「食べ物を楽しむ」「車内を散歩する、車であれば休憩を取る」という3点を子どものタイミングに合わせて促すことがポイントかなと思う。

私はこれらの準備で13時間のフライト、トータル24時間の子連れ旅を毎回してきた。だから、どんな乗り物でも数時間の旅行であれば大したことはないと、これを読んでいるママたちには安心して欲しい。

 

以前帰国した際に、空港のキッズルームでお話したママさんは、東京-大阪間の旅をとても緊張しておられた。私が「これから国内線に乗るんですけど、この前に13時間乗ってきました」と話をしたら、「かなり緊張してましたけどそれに比べたら2時間くらいってだいぶ楽ですね」とホッとしていた。

 

周りに迷惑をかけるかもしれないとあまり緊張していると、ママの心配やストレスを子どもは敏感に感じ取り、不思議なことにいつもより手がかかる可能性が高い。「迷惑をかけたら謝るのみ!」と腹を決めてしまうと意外にすんなりと旅が終わったりするものだ。

 

それから、これは完全に私感だが、どの年齢よりも3歳が一番大変だった。体力がついてくるので移動中に寝ず、動きたがり、言葉を使って自己主張をするからだ。親特有の ”言いくるめの技” でさえ通用しなくなってくる。これは子どもの成長の証なので喜ばしいことではあるが、まぁなんというか、3歳児との長旅には気合いが必要だ。

 

家族でたくさんの想い出を作れる夏休み。移動だけでぐったりにならないよう、これらのコツでみなさんの子連れ旅行が少しでも楽になれば幸いである。

 

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SASAKI

 

海外移住をきっかけに本格的にライター・エディターとなる。英仏話者。人々の生き方や働き方、子育てに興味があり、取材・インタビュー記事が得意。現地では新たな挑戦として、現地企業でマーケティング・カウンセラーも経験し、海外と日本の架け橋となるようなサポートもしてみたいと考えている。