北米でマルチリンガルの子育て、仕事、海外生活と日々奮闘中の筆者が感じた日本と海外の違いや気づきを綴るコラム。

第2回目は、子供ができたあとの友人との贅沢な時間の過ごし方についてです。

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ああ寒い寒い。日本はそろそろ暖かくなる頃だろうか。

こちらの冬はマイナス20度になるほどの極寒だ。この気温に加え、風が強い日には体感温度がマイナス30度になることもある。

しかし、こんなに寒くても人々は元気に冬のアクティビティを楽しむ。

スキー、スノボー、ソリに、自然の力でできた天然スケートリンクでのアイススケート。

私はどちらかというとインドア派だから、こんな日は暖炉の前で本を読んだり映画を観たりしたい。

 

そんな私が日本では絶対にしなかった冬の楽しみ方をついこの間経験した。週末コテージをレンタルして小旅行に出かけたのだ。

海外では、仲のよい友人たちで田舎のコテージを借りて週末の小旅行に出かけることが多々ある。小さな子どもがいれば尚更、この過ごし方はとても贅沢な時間となる。

子どもと一緒の旅行では、たくさんのアクティビティを一気にこなすことはできないし、疲れたらぐずりだす。お昼寝だって重要だし、夜遅くなる前には帰る準備をしなければならない。

 

だから、親となった私たちが子どものスケジュールを気にせずにゆっくりと自分たちの時間も楽しむために休みの日にはコテージをレンタルする。そうすれば子どもと自然の遊びも楽しめるし、なによりも子どものスケジュールに合わせつつ親たちも友人と時間を気にせずに過ごすことができる。

 

この週末は、そんな海外的な冬の楽しみ方をした。

それぞれの仕事が終わった後に、レンタルしたコテージへ集合。ワインと簡単な食事で会話を楽しみながらゆっくりと過ごす。心地の良い音楽とぱちぱちと鳴る暖かい暖炉。

子どもたちが寝た後もそれぞれのペースでサロンへ集まり、会話を楽しむ。夜更かしをした次の日は、子どもたちに合わせて早起きではあるけれど、午前中にしっかりと外遊びをしたその後は、大人も一緒に昼寝をする。

 

午後3時すぎにそれぞれ起きだして、お茶を飲んだりおやつを食べたり。男性陣は夕食の準備に取りかかる。それに合わせるように、アペリティフが登場する。

夜は、子どもたちの夕食を早めに済ませて”スペシャルな”ポップコーンと映画の時間を過ごさせる。その時間と同時に、大人たちのディナーが始まる。こういう時のディナーはもちろん大人たち用の特別メニューを作る。

 

嗚呼、なんて贅沢な時間。普段は、仕事と育児に追われて生活しているからこの時間はより特別なものとなった。大人も子どもみんなが楽しめるリラックスした週末。

 

最近は日本でも、海外のようにキャンプやピクニックを楽しむ家族が増えているけども、温泉やホテルではなく、コテージを借りて友人と共に週末を過ごすという家族の楽しみ方はまだ少ないんじゃないかと思う。夏はもちろんだけれども、冬の方がますます特別感を感じたこの週末。日本の友人ともぜひ試したい過ごし方だ。

 

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 SASAKI 

 

海外移住をきっかけに本格的にライター・エディターとなる。英仏話者。人々の生き方や働き方、子育てに興味があり、取材・インタビュー記事が得意。現地では新たな挑戦として、現地企業でマーケティング・カウンセラーも経験し、海外と日本の架け橋となるようなサポートもしてみたいと考えている。